ツール・ド・フランスと足の血管

メルリール選手 40代の生き方

サッカーワールドカップとツール・ド・フランスが同時に始まった、あのワクワクする夏の朝を思い出しながらニュースを眺めていたら、ふと、ツール・ド・フランスの選手の足の写真に目が止まりました。

太ももからくるぶしまで細い血管がくっきりと浮き上がったその足は、スポーツニュースとしては「すごい!」と盛り上がる写真なのだと思うのですが、画面の前の40代の私は、なぜか少し胸がぎゅっとしてしまいました

「ここまで自分のからだを使っているんだなぁ…」

そう思ったら、すごいという気持ちと同時に、「しんどくないかな」「痛くないかな」と、勝手に心配する気持ちが湧いてきました。

血管が浮き出るほど走り続ける人たち

ツール・ド・フランスを走るプロサイクリストは、体脂肪率が普通の人の3分の1ほどと言われるくらい、からだを極限まで絞り込んでいるそうです。

一日200km近く走るステージを重ねるうちに、足にはものすごい量の血液が流れ込み、レース後の写真では静脈が浮き出て「血管バキバキ」に見えてしまうこともあるのだとか。

それはきっと、彼らにとっては「仕事道具」として鍛え抜かれた足で、誇りでもあるのだと思います。

私の日常の足は、今日も通勤電車と残業と

一方で、私の足はと言えば、朝は満員電車に揺られて職場へ向かい、日によっては残業続きで、帰り道にやっと一息つける40代の一人暮らしの足です。

ツール・ド・フランスほどドラマチックな景色はなくても、立ちっぱなしの通勤や、座りっぱなしの事務作業で、気づけばふくらはぎが重だるくなっていたりします。

仕事を変えたばかりの日は、定時で帰れる幸せを噛みしめつつも、頭の中では会話のシミュレーションが止まらなくて、家に着くころには心も足もへとへとになっていることもあります。

婚活の予定や、勉強したいこと、描きたいイラスト、猫のお世話。

やりたいこととやるべきことを抱え込んで、気づいたら足に「お疲れさま」を言いそびれている自分に、ふと気づきました。

静脈瘤という“足からのSOS”もあると知って

ツール・ド・フランスの血管の写真をきっかけに、足の血管について少し調べてみると、「下肢静脈瘤」という言葉が目に入りました。

足の静脈がコブのようにふくらんでしまうこの病気は、長時間の立ち仕事や座りっぱなしで、血液が足に溜まりやすい人にも起こりやすいと言われています。

見た目の悩みだけではなく、むくみやだるさ、こむら返りの原因にもなってしまうことがあるそうです。

もちろん、すぐに病気になるわけではないけれど、「足が重い」「なんだか疲れやすい」という小さな違和感は、足からの静かなSOSなのかもしれません。

婚活中の私が、足の血管から考えた「一緒に歩いていきたい人」

婚活をしていると、「優しい人がいいな」「フィーリングが合う人がいいな」と、どうしても気持ちの部分に目が行きがちです。

でもツール・ド・フランス選手の足や、自分のむくんだ足を眺めながら、「一緒に長く歩いていくって、からだも含めてお互いを大事にできることなんだろうな」と思いました。

言葉が優しいだけではなく、「今日はたくさん歩いたね」「座りっぱなしだったね、少しストレッチしようか」と、さりげなく相手の足やからだのペースを気にしてくれる人。

そんな人となら、年を重ねても、“ずっと歩いていける二人”になれるのかもしれません。

今日からできる、足への小さな優しさ

私が今日からやってみようと思った小さなことは、「帰り道を一駅だけ歩いてみる」「寝る前にふくらはぎをさっと撫でて『今日もありがとう』と言ってみる」くらいの、ささやかな足へのご褒美です。

完璧じゃなくて大丈夫。

血管が浮き出るほど頑張り続ける世界がある一方で、日々の通勤と婚活と、猫との暮らしを抱える40代の足にも、ちゃんと優しさを分けてあげたい。

そんなふうに思えた夏のツール・ド・フランスでした。

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